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Cisco Nexus 9000シリーズのOSバージョンアップ手順

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はじめに

みなさん、こんにちは。

今回は、Cisco Nexus 9000シリーズのOSバージョンアップ手順を解説します。

対象機器・バージョンアップ先

機器:Nexus9000シリーズ

バージョン:NXOS9.x(x)→NXOS10.x(x)

免責事項:ここで提供される情報と設定はあくまで個人の見解であり、これらの設定は、特定のネットワーク環境や要件に対して最適なものであるとは限りません。

設定の適用は、ユーザー自身の責任と判断において行ってください。これらの設定によって生じた損害については責任を負いかねます。具体的な設定や変更を行う前に、十分なテストと検証を行ってください。

全体の流れ

  1. 事前準備
  2. フラッシュ空き容量の確認
  3. インターフェース設定
  4. OS ファイルのダウンロード
  5. OS のインストール
  6. EPLDのインストール
  7. 補足(取得できる代表的なコマンド)

事前準備

用意するもの

・バージョンアップ先のOSファイル(例:nxos64.10.1.1.bin)

・EPLDイメージ(例:n9000-epld.10.1.1.img)

・FTPサーバソフト(本記事では3cdeamonを想定)

・PC (IPアドレス:1.1.1.2/24)

インターフェース設定

起動済みのNexusのコンソールポートにコンソール接続し、下記コマンドを入力してインターフェースにIPアドレスを設定します。

mgmt0にIPアドレスを設定する場合
configure terminal
interface mgmt0
ip address 1.1.1.1 255.255.255.0
no shutdown
copy running-config startup-config

mgmt0とPCをLANケーブルで接続し、下記コマンドを実行して疎通を確認します。

ping 1.1.1.2 vrf management

SVIにIPアドレスを設定する場合
configure terminal
feature interface-vlan
interface vlan 1
ip address 1.1.1.1 255.255.255.0
no shutdown
interface Eth1/1
switchport
no shutdown
copy running-config startup-config

Eth1/1とPCをLANケーブルで接続し、下記コマンドを実行して疎通を確認します。

ping 1.1.1.2
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Nexusはデフォルト特権モードに入ります。

また、doコマンドを入力しなくてもコンフィグレーションモードでshowコマンドなどが実行できます。

OSファイルのダウンロード

PC側でFTPサーバを立てて指定したフォルダにOSファイルを格納します。

下記コマンドでフラッシュ内の空き容量確認

dir bootflash:

下記コマンドを実行して、OSファイルをEPLDイメージをNexus内へコピーします。

#OSファイルのコピー
copy ftp://anonymous:a@1.1.1.2//nxos64.10.x.x.F.bin bootflash: vrf management
#EPLDイメージののコピー
copy ftp://anonymous:a@1.1.1.2//epld.10.x.x.F.bin bootflash: vrf management

Eth1/1にLANケーブルをつないでいる場合は[vrf management]の記載は必要ありません。

再度下記コマンドを実行してbootflash:内にコピーしたファイルが存在することを確認します。

dir bootflash:

OSバージョンアップ

下記コマンドを実行し、[Software]>[NXOS]がバージョンアップ前の想定しているOSバージョンであることを確認します。

show version

下記コマンドを実行して、NXOSのインストールを開始します。

install all nxos bootflash:nxos64.10.x.x.F.bin

コマンドの実行後イメージの検証が開始されます。

検証に成功すると以下が表示されます。

Switch will reloaded for desruptive upgrade.
Do you want to continue with the installation(y/n)?[n]y

と表示されるため、yを押します。数秒後に機器が再起動します。

機器が再起動、ログイン後に下記コマンドを実行し[Software]>[NXOS]がバージョンアップ後のOSバージョンであることを確認します。

switch#show version

EPLD

EPLDのアップグレード要否を確認するため、以下コマンドを入力します。

show install all impact epld bootflash:n-9000-epld.10.x.x.F.img

Upg-Requiredの列に[Yes]があればアップグレードが必要になります。

対象のモジュールに対して以下コマンドを実行します。

install epld bootflash:n9000-epld.10.x.x.F.img module 1

再起動の確認がプロンプトに表示され、[y]を押すと自動的に再起動されます。

再度下記コマンドを実行し、Upg-Requiredの列に[Yes]が無いことを確認します。

show install all impact epld bootflash:n-9000-epld.10.x.x.F.img

補足

非アクティブパッケージの削除
install remove inactive

OSバージョンアップ後に実行することで非アクティブなパッケージを削除し機器内のファイル容量を空けることができます。

取得できる代表的なコマンド

NXOSはIOSと比べて一部取得できるコマンドが異なるため以下参考として記載します。ログなどの取得にご参考ください。

terminal length 0

show clock

show run

show environment

show feature

show interface brief

show ip route

show interface status

show interface trunk

show spanning-tree

show port-channel summary

show hsrp

show hsrp brief

show inventory

show logging

dir bootflash:

参考