SharePointとBoxを連携する方法|Power Automateでファイルを自動同期【2026年版】
はじめに
この記事では、Power Automate を使って Box と SharePoint のファイルを双方向に自動コピー(同期)する方法を、実際にフローを組んで検証しながら解説します。
Box と SharePoint(Microsoft 365)を併用していると、「Box に置いたファイルを SharePoint にも入れておきたい」「その逆もやりたい」という場面が出てきます。毎回手作業でアップロードし直すのは地味に面倒です。
Power Automate の標準コネクタ(プレミアム不要)だけで、Box ⇔ SharePoint のファイル自動コピーは双方向に作れます。
特別なライセンスは要りません。この記事では「Box→SharePoint」と「SharePoint→Box」の両方を、つまずきやすいエラーの対処もあわせて紹介します。
▶ Power AutomateでBoxを操作する方法|連携の基本とファイル操作
この連携でできること
- Box の指定フォルダーにファイルが置かれたら、自動で SharePoint にコピーする
- 逆に、SharePoint に追加されたファイルを Box へ自動でバックアップする
- いずれも 標準コネクタのみ・追加費用なし(プレミアムコネクタ不要)で実現できる
Power Automate の Box コネクタには、次のように「ファイルの作成」「ファイルのコピー」「ファイル コンテンツの取得」などのアクションが用意されています。いずれも標準コネクタなので、Microsoft 365 の一般的なプランで利用できます。

事前準備:BoxとSharePointの接続とフォルダー
フローを作る前に、次の2つを用意しておきます。
- Box アカウントへの接続:フロー内で初めて Box アクションを追加するとき、Box へのサインインを求められます。画面の指示に従ってログインすれば、接続が保存されます。
- 同期用のフォルダー:Box 側と SharePoint 側の両方に、連携用のフォルダーを作っておきます(この記事では Box に「PA-SP連携テスト」、SharePoint のドキュメントライブラリに「Box連携テスト」を用意しました)。

【手順①】Box→SharePointに自動コピーするフロー
まずは「Box にファイルが作成されたら、SharePoint にコピーする」フローを作ります。ポイントは、Box のトリガーはファイルの中身(コンテンツ)を渡してくれないため、間に「ファイル コンテンツの取得」を挟む必要があることです。フロー全体は次の3ステップになります。
① ファイルが作成されたとき(Box・プロパティのみ) → ② ID によるファイル コンテンツの取得(Box) → ③ ファイルの作成(SharePoint)

「自動化したクラウド フロー」を作成し、次の順にアクションを追加していきます。
「自動化したクラウド フロー」を新規作成し、トリガーに Box の「ファイルが作成されたとき(プロパティのみ)」を選びます。フロー名は分かりやすく「Box→SharePoint自動コピー」などにしておきましょう。

トリガーのフォルダーに、監視したい Box のフォルダー(例では「PA-SP連携テスト」)を指定します。ここに新しいファイルが置かれると、フローが動き出します。

トリガーはファイルの情報(名前や ID)だけを渡し、中身は持っていません。そこで Box の「ID によるファイル コンテンツの取得」を追加し、ファイル ID にトリガーの動的コンテンツ「ID」を指定して、ファイルの中身を取り出します。

最後に SharePoint の「ファイルの作成」を追加し、コピー先を設定します。設定は次の通りです。
- サイトのアドレス:コピー先の SharePoint サイト
- フォルダーのパス:保存先フォルダー(例では
/Shared Documents/Box連携テスト) - ファイル名:Box トリガーの動的コンテンツ「名前(Name)」
- ファイル コンテンツ:「ID によるファイル コンテンツの取得」の出力(ファイル コンテンツ)

実際に動かして検証
フローを保存し、Box の「PA-SP連携テスト」フォルダーにテスト用のファイル(テスト連携.txt)をアップロードしてみます。

しばらく待つと、フローが自動で起動して成功しました。Box のトリガーはポーリング型のため、アップロードから起動までは数分(今回は約2分)のタイムラグがあります。すぐに反映されなくても慌てず待ちましょう。

SharePoint のドキュメントライブラリを開くと、Box にアップしたのと同じ テスト連携.txt が自動でコピーされているのが確認できました。


「トリガー → コンテンツ取得 → ファイル作成」の3つを置くだけ。ファイルの中身をひと手間かけて取り出すのがコツです!
【手順②】SharePoint→Boxに逆方向でバックアップするフロー
今度は逆方向、「SharePoint に追加されたファイルを Box にバックアップする」フローです。考え方は手順①と同じで、間にコンテンツ取得を挟む3ステップ構成になります。
① ファイルが作成されたとき(SharePoint・プロパティのみ) → ② ファイル コンテンツの取得(SharePoint) → ③ ファイルの作成(Box)

トリガーに SharePoint の「ファイルが作成されたとき(プロパティのみ)」を選び、サイトのアドレスとライブラリを指定します。続けて SharePoint の「ファイル コンテンツの取得」を追加し、ファイルの中身を取り出します。

最後に Box の「ファイルの作成」を追加します。Box 側にはファイルを書き出すアクションとして「ファイルのアップロード」という名前のものは無く、この「ファイルの作成」を使う点に注意してください。設定は次の通りです。
- フォルダーのパス:バックアップ先の Box フォルダー(例では
/PA-SP連携テスト) - ファイル名:SharePoint トリガーの動的コンテンツ「FilenameWithExtension(拡張子付きファイル名)」
- ファイル コンテンツ:「ファイル コンテンツの取得」の出力(本文)

保存して SharePoint 側にファイルを追加すると、Box の「PA-SP連携テスト」フォルダーに同じファイルが作成されました。逆方向もきちんと動作しています。

連携できない・エラーが出るときの対処
実は逆方向(SharePoint→Box)のフローは、動的コンテンツの選び方を間違えると失敗します。筆者も最初の2回はエラーで、3回目でようやく成功しました。同じところでつまずかないよう、実際に遭遇したエラーと対処をまとめます。
そのほか、次の点も押さえておくと安心です。
- サブフォルダーは監視されない:トリガーは指定したフォルダーの直下だけを見ます。サブフォルダー内の追加を拾いたい場合は、フォルダーごとに別フローが必要です。
- 拾えるのは新規ファイルの追加のみ:ここで紹介したトリガー(プロパティのみ)は新しく作成されたファイルにしか反応せず、既存ファイルの中身を更新しても同期されません。更新も同期したい場合は、トリガーを「ファイルが作成または変更されたとき」に変更する必要があります。
- 反映まで数分かかる:Box・SharePoint いずれのトリガーもポーリング型で、即時ではありません。テスト時は数分待ちましょう。
- 双方向を同時に動かすときは無限ループに注意:Box→SharePoint と SharePoint→Box を同じフォルダーの組み合わせで同時稼働させると、コピーがコピーを呼んで延々と繰り返す恐れがあります。片方向ずつ、または別フォルダーで運用しましょう。
フォルダーごと定期的に同期したい場合(応用)
ここまでは「ファイルが追加されたら1件ずつコピーする」イベント型のフローでした。「毎晩フォルダーの中身をまるごと同期したい」といった用途では、次のようなスケジュール型の構成が向いています。
① スケジュール済みクラウド フロー(例:1日1回)→ ② フォルダー内のファイルのリストで対象フォルダーのファイル一覧を取得 → ③ Apply to each で1件ずつ「コンテンツの取得 → ファイルの作成」を繰り返す
この形にすると、決まった時刻にフォルダーの中身をまとめてコピーできます。ただし件数が多いと実行時間が延びるため、対象フォルダーは絞って運用するのがおすすめです。
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まとめ
- Box ⇔ SharePoint の連携は、Power Automate の標準コネクタだけ・追加費用なしで双方向に作れる
- どちらの方向も 「トリガー → コンテンツの取得 → ファイルの作成」 の3ステップ。トリガーは中身を渡さないので、コンテンツ取得を必ず挟む
- SharePoint→Box では、ファイル指定に 識別子(Identifier)、ファイル名に FilenameWithExtension を使うとエラーを避けられる
Box と SharePoint を併用している職場なら、この自動コピーだけでファイル整理の手間がぐっと減ります。まずは片方向のフローから、ぜひ試してみてください。





