iCloud for Windowsで同期されない・アップロードが終わらないときの対処法|ログで原因を調べる方法も解説

sanane
記事内に商品プロモーションを含む場合があります

iCloud for Windowsで、エクスプローラーの「状態」が「同期保留中」のまま何時間も変わらないことがあります。Macや iPhone から見ても、そのファイルは出てきません。

実際に、Windowsで作った作業フォルダが作成から約18時間、1件も同期されていない状態になりました。この記事では、iCloudのログから原因を突き止めて、全551件を同期させるまでに確かめたことをまとめます。

こんな人にオススメ
  • iCloud for Windowsで「同期保留中」のまま終わらない
  • Windowsで作った新しいフォルダがMac・iPhoneに出てこない
  • iCloud Driveを再起動しても直らない
  • 同期が止まる原因をログで確かめたい

先に結論|iCloud for Windowsで同期が終わらないときの対処法

やること方法
同期できているか見るエクスプローラーを詳細表示にして「状態」の列を見る(同期保留中/このデバイスで使用可能)
原因を見るiCloudのログで (17,3002) と (22,2024) を探す
まずやることそのフォルダへの書き込みを止める(ファイルを増やさない)
同期をうながすiCloud Drive(iCloudDrive.exe)を再起動する。終わるまで20分おきに繰り返す
急ぐときバックアップを取ってから、そのフォルダをいったんiCloud Driveの外に出す(ほかのファイルの同期が先に流れる)

確認した環境:Windows 11 Home 26H2(ビルド 26300.9818)、iCloud for Windows 15.10.39.0(Microsoft Store版)。iCloud Drive の中身は約23万件あります。

同期できているかを確かめる(エクスプローラーの「状態」)

iCloud Driveのフォルダをエクスプローラーで開き、表示 → 詳細にすると「状態」の列が出ます。

  • 青い矢印の丸:「同期保留中」=まだiCloudに上がっていない
  • 緑のチェック:「このデバイスで使用可能」=同期が終わっている

新しいファイルを保存すると、まず「同期保留中」になり、同期が終わると「このデバイスで使用可能」に変わりました。

エクスプローラーの詳細表示。保存した直後のnew-memo.txtは状態が青い矢印の同期保留中、同期が終わったあとは緑のチェックのこのデバイスで使用可能に変わった比較

今回の環境では、保存してから「このデバイスで使用可能」になるまで、早いときで十数分、遅いときは1時間以上かかりました(上の new-memo.txt は約77分)。数分で変わらなくても、すぐに失敗とは限りません。

1時間以上「同期保留中」のままなら、次のログを確かめてください。

iCloudのログで原因を調べる

iCloud for Windows(Microsoft Store版)は、同期の記録を次のフォルダに残しています。

%LOCALAPPDATA%\Packages\AppleInc.iCloud_<固有の文字列>\LocalCache\Local\Logs

中の iCloudDrive.日付_時刻.log がiCloud Driveのログです。iCloudを起動するたびに新しいファイルができます。PowerShellで次を実行すると、いちばん新しいログから同期の失敗を探せます。

$log = Get-ChildItem "$env:LOCALAPPDATA\Packages\AppleInc.iCloud_*\LocalCache\Local\Logs\iCloudDrive.*.log" | Sort-Object LastWriteTime | Select-Object -Last 1
Select-String -Path $log.FullName -Pattern '17,3002|22,2024' | Select-Object -Last 5

同期が止まっていたときは、次のような行が大量に出ていました(パスのユーザー名は伏せています)。

WARN  CKWD::UploadAssetsOperation::_prepareAssetForUpload  MMCS item (C:\Users\<ユーザー名>\iCloudDrive\Documents\...\08-copied-list.png) was modified while preparing to upload, ignore the asset (|fileContent|08-copied-list.png)
ERROR CKW::ModifyRecordsOperation::UploadAssets  Failed to upload asset |fileContent|08-copied-list.png for record documentContent/594CA5D9-...(com.apple.CloudDocs:__defaultOwner__) and operation 35f2afdf-...: Content was modified while preparing to upload: (17,3002)
WARN  BRC::Uploader::HandleStructureError  Failed to upload structure for record ID directory/E802508A-...(com.apple.CloudDocs:__defaultOwner__): Record directory/E802508A-...(com.apple.CloudDocs:__defaultOwner__) will not be saved because of previous error in atomic zone: (22,2024)
ログの文言意味
Content was modified while preparing to upload: (17,3002)アップロードの準備中に、ファイルが変更されたと判定された
will not be saved because of previous error in atomic zone: (22,2024)同じまとまりの別のファイルが失敗したので、これも保存しない
Will retry uploading item … in 15 seconds15秒後にやり直す(と書かれるが、実際のやり直しは数十分〜数時間後だった)

この2つがセットで出ていたら、次の「まとまりごと取り消される」状態です。

同期が終わらない原因|1件の失敗で、まとまりごと取り消される

ログと、iCloudが中で使っている記録(データベース)を突き合わせて分かったことです。

仕組みの図。1回目は初めてアップロードするファイルが混ざったまとまりで、そのうちのファイルが準備中に変更されたと誤判定され、まとまりごと取り消し。2回目以降は一度試したファイルだけのまとまりで、全部確定して同期完了
  1. iCloud for Windowsは、アップロード待ちのファイルを約50〜80件ずつ1つのまとまりにして送る。まとまりはiCloud Drive全体で1つで、1件でも失敗するとまとまり全部が取り消される((22,2024))
  2. 初めてアップロードするファイルの一部が、中身も更新日時も変わっていないのに「準備中に変更された」と判定される((17,3002))。新しく作ったファイルだけでなく、同期済みのファイルを編集したときにも起きた
  3. ただし、一度そう判定されたファイルは、次からは判定されない。今回、延べ約460件が判定されたが、同じファイルが2回判定されたことは一度もなかった
  4. iCloudはまだ試していないファイルを先にまとまりに入れるので、試していないファイルが残っている間は、毎回まとまりごと失敗する

つまり、新しいファイルが次々に増えるフォルダ(作業中のフォルダなど)は、どのまとまりにも「初めてのファイル」が混ざるので、いつまでも同期が終わりません。今回のフォルダも、作業中にファイルを作り続けていたため、作成から約18時間、1件も同期されていませんでした。

困るのは、関係ない別のフォルダも止まることです。切り分けのためにiCloud Driveの直下へ小さなテスト用フォルダを作ったところ、同じまとまりに入れられて、30分以上たっても同期されませんでした。

問題のフォルダをiCloud Driveの外に出すと、テスト用フォルダは19分後に同期されました。

「準備中に変更された」と誤判定される内部の理由までは分かりませんでした。ファイルを開いていなくても起き、数十バイトの小さなファイルでも起き、日本語を含むかどうかとも関係ありませんでした。

同期が終わらないときの対処法

1. そのフォルダへの書き込みを止める

まず、そのフォルダにファイルを作る・保存する作業を止めます。新しいファイルが増えるほど「初めてのファイル」が増えて、まとまりが通らなくなるからです。

2. iCloud Driveを再起動する

今回の環境では、アップロードのやり直しが、iCloud Driveを起動し直した後にしか起きないことが多く、放っておくと40分〜数時間止まったままでした。そこで、iCloud Drive(iCloudDrive.exe)だけを終了して起動し直します。PowerShellで次を実行します(Microsoft Store版のiCloud for Windowsの場合)。

Stop-Process -Name iCloudDrive -Force
Start-Process "shell:AppsFolder\AppleInc.iCloud_nzyj5cx40ttqa!iCloudDrive"

起動し直すと、まず全体の確認(数分〜十数分)があり、その後にまとまりが送られます。今回は起動し直してから約15分後にアップロードが始まりました。

3. 終わるまで繰り返す

1回の起動し直しで通るのは、まとまり1〜2個ぶんです。試していないファイルが残っている間は失敗するので、20分ほど待って「同期保留中」が減っていなければ、また起動し直す、を繰り返します。

今回の551件(ファイル495・フォルダ56)は、フォルダを戻してから20分おきに起動し直して、約11時間で全部同期できました。最初の成功まで約5時間かかり、その後は成功と失敗をくり返しながら減っていきました。

時刻結果アップロード待ち
14:47〜18:22失敗が10回(毎回、初めてのファイルが7〜75件判定)548件のまま
19:06初めて成功548 → 428
21:44・22:11成功428 → 221
23:36〜23:37成功221 → 122
0:19成功122 → 22
1:04成功(完了)22 → 0

同期が終わったあと、バックアップと全495ファイルを比べて、中身が1件も欠けていないことを確かめました。

4. 急ぐときは、いったんiCloud Driveの外に出す

ほかのファイルの同期を先に流したいときは、問題のフォルダをいったんiCloud Driveの外に出します。今回はこの手順で進めました。

  1. フォルダをiCloud Driveの外にコピーしてバックアップする(コピーできたかも確かめる)
  2. iCloud Driveの中のフォルダを消す(一度もアップロードされていなければ、iCloud側には何も残っていないので、Macなどには影響しない)
  3. iCloud Driveを再起動して、ほかのファイルが同期されるのを確かめる
  4. バックアップからフォルダを戻し、上の2・3を繰り返す

消す前に、そのフォルダが本当に一度も同期されていないかを確かめてください。一度でも同期されたフォルダを消すと、iCloud上やほかの端末からも消えます。

バックアップは、同期が終わってMacなどで中身が見えるのを確かめるまで残しておきます。

試したけれど効かなかったこと

試したこと結果
iCloud Driveを再起動しただけ最初の数回は、まとまりがまた失敗した(試していないファイルが多い間は通らない)
書き込みを10分以上止めてから再起動それでも失敗した。書き込みを止めるだけでは足りず、試行を繰り返す必要があった
ファイルを先に全部読んでおく防げなかった(次のまとまりでも、初めてのファイルは判定された)
「このデバイス上に常に保持する」(ピン留め)を外す外した直後に一度通ったが、外したあとも失敗する回があり、関係は確かめられなかった

よくある質問

Q
「同期保留中」はどれくらい待てばいいですか?

今回の環境では、早いときで十数分、遅いときは1時間以上かかりました。1時間以上変わらないときは、ログで (17,3002) と (22,2024) を探してください。

Q
iCloud for Windowsを再起動するとファイルは消えますか?

消えませんでした。iCloudDrive.exe を終了して起動し直しても、ファイルはそのまま残り、同期も続きから進みました。

Q
ログが見つかりません

Microsoft Store版の場所です。ほかの入れ方の場合は、エクスプローラーで %LOCALAPPDATA% を開き、iCloudDrive と名前の付いた .log ファイルを検索してください。

Q
関係ないファイルまで同期されないのはなぜですか?

アップロードのまとまりが iCloud Drive 全体で1つなので、ほかのフォルダの失敗に巻き込まれます。問題のフォルダをいったん外に出すと、ほかのファイルは同期されました。

まとめ

  • 同期できているかは、エクスプローラーの「状態」(同期保留中/このデバイスで使用可能)で見る
  • 終わらないときは、iCloudのログで (17,3002) と (22,2024) を探す
  • 原因は、1件の誤判定でまとまりごと取り消されること。新しいファイルが増え続けるフォルダは終わらない
  • 対処は、書き込みを止めて、iCloud Driveの再起動を繰り返す。急ぐときはバックアップを取ってフォルダをいったん外に出す

iPhoneとMacの間でiMessageが同期されないときの対処法は、こちらで紹介しています。

あわせて読みたい
iMessageがMacに同期されない時の対処法【iPhone・Macの設定確認】
iMessageがMacに同期されない時の対処法【iPhone・Macの設定確認】
あわせて読みたい
Windows 11の時刻がずれる・同期できないときの対処法|今すぐ同期とタイムサーバーの変更、w32tmコマンド
Windows 11の時刻がずれる・同期できないときの対処法|今すぐ同期とタイムサーバーの変更、w32tmコマンド
記事URLをコピーしました