自動化
PR

Microsoft Formsでクイズを作る方法|自動採点・点数の投稿・Excel集計まで

sanane
記事内に商品プロモーションを含む場合があります

はじめに

Microsoft Forms には、アンケート用の「フォーム」とは別に、正解と点数を設定して自動採点できる「クイズ」があります。社内研修の理解度テストや小テストの採点を自動化できる機能です。

本記事では、2026年7月の実機検証をもとに、クイズの作成 → 正解・点数の設定 → 自動採点 → 手動採点 → スコアの投稿 → Excel での集計まで、一連の流れを解説します。

実際に試してみると、「通常フォームとクイズは後から相互変換できない」「複数選択の問題に部分点はない」「テキスト回答は完全一致のみ自動採点」など、作る前に知っておきたい仕様がいくつも確認できました。

こんな人にオススメ
  • Forms で社内研修やテストの採点を自動化したい
  • 記述式(テキスト回答)がどう採点されるのか知りたい
  • 「スコアを投稿する」で回答者に何が見えるのか知りたい

クイズの回答データは通常フォームと同じく Excel に同期できます。Excel 集計の基本はこちらの記事で解説しています。

あわせて読みたい
Microsoft Formsの回答をExcelに自動同期する方法|反映されない時の対処も解説
Microsoft Formsの回答をExcelに自動同期する方法|反映されない時の対処も解説

クイズと通常フォームの違い|作成時に決まり、後から変換できない

Forms のホーム画面には「新しいフォームを作成」「新しいクイズを作成」「クイック インポート」の3つのボタンが並んでいます。クイズは通常フォームとは別の作成入口として明確に分かれています。

Formsホーム画面。新しいフォームを作成・新しいクイズを作成・クイックインポートの3ボタンが並ぶ

編集画面の見た目はフォームとほぼ同じですが、クイズではタイトルバーに「クイズ検証(20 点)」のように合計点数が自動集計されて表示されます。

注意したいのは、フォーム⇔クイズを後から切り替える手段が見当たらないことです。ツールバーの「その他のフォームの設定」メニューを開いても、項目は次の5つだけで、変換に相当するものはありません。

  • 共同作業または複製
  • 事前入力済み URL の取得
  • フォームの印刷
  • フィードバック
  • 使用条件
その他のフォームの設定メニュー。クイズと通常フォームを相互変換する項目は存在しない

フォームかクイズかは作成時の一回きりの分岐です。「通常フォームで作ってしまったので後からクイズ化する」ことは現行 UI ではできません。採点が必要になりそうなら、最初から「新しいクイズを作成」で始めてください。

選択肢問題に正解と点数を設定する

クイズで選択肢の質問を追加すると、通常フォームには無い設定が質問デザイナーに追加されます。

  • 各選択肢の左にある「正解」トグル(クリックで正解に指定)
  • 質問下部の「点数」入力欄(既定値は 0。10 などを直接入力)
  • 「数値演算」スイッチ(数式入力。後述)
  • 「複数回答」スイッチ・「必須」スイッチ
選択肢質問の編集画面。選択肢の左に正解トグル、下部に点数入力欄が表示されている

「複数回答」を ON にすると、正解を複数の選択肢に個別指定できます。このとき、それまで無かった「選択するオプションの合計」という設定行が新たに出現します(既定値は「制限なし」)。単一選択のときはこの項目自体が存在しません。

複数回答をONにして2つの選択肢を正解に指定した状態

正解の設定は回答者側からは見えません。プレビューすると通常のラジオボタン・チェックボックスとして表示されるだけで、どれが正解かは送信するまで分かりません。

選択肢ごとの解説メッセージを付ける

各選択肢には「(選択肢名)を選択したユーザーへのメッセージ」というボタンがあり、その選択肢を選んだ人向けの解説文を設定できます。

選択肢に解説メッセージを入力している画面

検証では、正解の選択肢にメッセージを設定した状態でその選択肢を選ばずに(不正解で)送信したところ、送信直後の自動採点結果にはこのメッセージは表示されませんでした。選ばなかった選択肢のメッセージは出ない仕様と見られます。解説をすべての回答者に必ず見せたい場合は、この挙動を踏まえて設定してください。

テキスト(記述式)問題の正解設定と数式入力

テキスト質問にも点数を設定できます。「正解」の下にある「回答の追加」ボタンを押すと入力欄が開き、「東京」のような文字列を正解として登録できます。正解は複数登録も可能です。

「数値演算」スイッチを ON にすると、テキスト入力欄が数式エディタ(「数式を入力します」という専用 UI)に置き換わります。数値の完全一致判定に使う機能で、漢字などの文字列回答には使いません。

数値演算をONにするとテキストの正解入力欄が数式エディタに置き換わる

クイズ固有の設定|「練習モード」と「結果を自動的に表示」

ツールバーの「設定」を開くと、通常フォームには無い「クイズのオプション」セクションが最上部に追加されています。項目は次の2つです。

設定既定値説明(画面の原文)
練習モードOFF「回答者は自分のペースで練習し、送信する前に各質問の正しい回答を確認できます」
結果を自動的に表示ON「回答者がクイズを送信した直後に結果と正解が表示されます」
クイズの設定パネル。クイズのオプションに練習モードと結果を自動的に表示の2項目がある

「結果を自動的に表示」が既定で ON のため、何も変更しないと回答者は送信直後に正誤と点数を見られます。採点結果を後からまとめて開示したいテストでは、回答を受け付ける前にこのスイッチを OFF にしておきましょう。

回答すると即座に自動採点される

「結果を自動的に表示」が ON の状態で回答を送信すると、その場で採点結果画面が表示されます。バナーの原文はこちらです。

回答は正常に送信されました。 点数は 20/30 です。
送信直後の自動採点結果。質問ごとに正解・誤りのバッジと点数が表示される

検証(3問・各10点)での採点結果は次のとおりでした。

  • 単一選択(正解を選択): 正解 10/10。正解の選択肢に「正解」ラベルが付く
  • 複数選択(正解2つのうち0個選択): 誤り 0/10。選ばなかった正解にも「正解」ラベルが付いて開示される
  • テキスト(正解「東京」に「東京」と回答): 正解 10/10。完全一致で自動採点
テキスト回答が完全一致で自動採点され正解と表示された画面

自動採点には2つの注意点があります。①複数選択に部分点はありません。正解2つのうち1つだけ選んでも 0 点です。②テキスト回答は完全一致のみ正解です。「東京」が正解なら「東京都」「とうきょう」は不正解になります。表記ゆれが起きやすい問題は選択肢形式にするか、正解を複数登録しておきましょう。

成績の確認と手動採点|「解答のレビュー」で部分点も付けられる

作成者側は「応答を表示」から成績を確認できます。概要画面にはヘッダーに「アクティブ 1 件の回答」「平均スコア: 20.0 点」「平均所要時間」が集計され、質問ごとに「回答者の X% がこの質問に正解しました。」という正答率と選択肢別のグラフが並びます。

応答の概要画面。平均スコアと質問ごとの正答率が表示される

概要下部の「解答のレビュー」を開くと、個人別の採点画面に移ります。ここが手動採点の実体で、各質問の点数を入力欄で直接編集できます。

解答のレビュー画面。質問ごとの点数を直接編集できる

検証では、自動採点 0 点だった複数選択問題の点数欄を「5」に書き換えたところ、保存ボタン不要で即座に合計が 20/30 → 25/30 に再計算されました。自動採点では不可能な部分点を、ここで後から付けられます。手動で変更した質問は「自動採点」ラベルが消えるので区別も付きます(ただし「誤り」バッジの表示は点数を入れても変わりません)。

各質問には「〜さんに対するフィードバックを提供する」ボタンもあり、個別コメントを残すことも可能です。

「スコアを投稿する」の動作と回答者側の見え方

採点が終わったら「スコアを投稿する」で成績を確定します。一覧画面で対象者にチェックを入れると「スコアを投稿する」ボタンが有効になり、クリックすると確認ダイアログなしで即座に状態が「採点済み」→「投稿済み」に変わります。

成績画面。回答者の一覧に採点済みの状態が表示され、まだ投稿されていない
スコアを投稿した後の画面。状態が投稿済みに変わっている

投稿後に回答者側でクイズを開き直して確認しましたが、投稿前と表示は変わりませんでした(点数・正誤バッジとも投稿前から見えていたまま)。

回答者側でクイズを開き直した画面。投稿前と同じ採点結果が表示されている
補足

これは「結果を自動的に表示」が既定の ON のままだったためで、回答者は投稿を待たず送信直後から結果を見られていました。自動表示 ON の運用では、「スコアを投稿する」は実質的に作成者側の管理ステータス(採点済み→投稿済み)の記録に近い操作になります。自動表示を OFF にした場合に投稿まで結果が伏せられるかは、本検証では未確認です。

Excelエクスポートには「合計点数」列が付く

応答概要の「Excel で結果を開く」から、SharePoint 上に Excel ブックが自動生成されます。列構成は左から Id/開始時刻/完了時刻/メール/名前/合計点数/クイズのフィード/成績の投稿時間/各質問の回答列、という並びでした。

Excelにエクスポートされたクイズ結果。合計点数と成績の投稿時間の列が追加されている

「合計点数」と「成績の投稿時間」の2列がクイズ固有の追加列です。各質問の列には回答内容がそのまま入り、質問ごとの正誤を示す列はありません。正誤の内訳は Forms 側の採点画面で確認する設計です。

まとめ

確認項目実測結果
フォーム⇔クイズの変換不可(作成時の入口で決まる)
複数選択の部分点なし(全問正解方式・手動なら付けられる)
テキスト回答の自動採点完全一致のみ正解
結果の自動表示既定 ON(送信直後に正誤・点数が見える)
手動採点「解答のレビュー」で点数を直接編集(即時再計算)
Excel の点数列「合計点数」「成績の投稿時間」の2列が追加
  • 採点が必要なら最初から「新しいクイズを作成」で始める(後から変換できない)
  • 結果を後でまとめて開示したい場合は「結果を自動的に表示」を先に OFF にする
  • 記述式は表記ゆれに弱いので、正解の複数登録や選択肢化を検討する
  • 部分点は「解答のレビュー」の手動採点で対応できる

誰が回答したかの記録(記名/匿名)や、回答があったときの通知設定はこちらの記事で解説しています。

あわせて読みたい
Microsoft Formsは誰が回答したかわかる?匿名/記名の設定と回答者を特定できる条件
Microsoft Formsは誰が回答したかわかる?匿名/記名の設定と回答者を特定できる条件
あわせて読みたい
Microsoft Formsの回答を通知する方法|自分への通知と回答者への確認メール
Microsoft Formsの回答を通知する方法|自分への通知と回答者への確認メール
記事URLをコピーしました